「ADHDって、どんな仕事が向いてるの?」
「僕の体験をもとにお話ししますね」
工場勤務17年、その間ずっと「自分は人と何か違う」と感じていました。
人の話を遮ってしまう。作業中なのに頭の中で別のことを考えている。忘れ物が多い。頭の中でずっと音楽が流れていて消耗する。常に何かが頭の中にある感じ。
ADHDの診断を受けたのは退職の1年前。上司から「人の話を遮るのをやめろ」と言われたことがきっかけで、自分の特性を強く意識するようになりました。
この記事では、ADHDの僕が工場勤務で苦労したこと、Web制作フリーランスになって変わったこと、そして「避けるべき仕事」と「向いている仕事」を体験談を交えてお伝えしていきます。
- ADHDで今の仕事が合わないと感じている人
- ADHDに向いている仕事を探している人
- 工場勤務やルーティンワークがつらい人
- フリーランスや在宅ワークに興味がある人
ADHDの僕が工場勤務でつらかったこと

忘れ物が多く、同じミスを繰り返す
工場では手順通りに正確に作業することが求められます。でもADHDの僕にとって、これが本当にキツかった。
確認したはずのことを忘れる。前にも注意されたミスをまた繰り返す。自分では気をつけているつもりなのに、結果がついてこない。「なんで同じことができないんだ」と自分を責める日々でした。
人の話を遮ってしまう
上司や同僚と話している時、相手が話し終わる前に自分の意見を言ってしまう。悪気はないんです。頭の中に浮かんだことを、そのまま口に出してしまうだけ。
上司から「人の話を遮るのをやめろ、よくやっているから気をつけたほうがいい」と直接言われた時は、かなりショックでした。でもこの一言がきっかけで、自分の特性を調べ始めて、ADHDの診断を受けることになりました。
作業中に頭の中で別のことを考えている
体は作業しているのに、頭の中では全く別のことを考えている。頭の中でずっと曲が流れていて、それだけで消耗してしまう。常に何かが頭の中にある感じで、目の前の作業に100%集中するのが難しかったですね。
これは「脳内多動」と呼ばれるADHDの特性で、外から見ると普通に作業しているように見えるのに、本人の頭の中はフル回転している状態です。
ADHDが避けるべき仕事の特徴

僕の体験と一般的に言われていることを合わせると、ADHDが苦手とする仕事にはこんな特徴があります。
| 特徴 | 具体的な仕事例 | つらい理由 |
|---|---|---|
| 同じ作業の繰り返し | 工場のライン作業、データ入力 | 刺激が少なくドーパミンが出ない |
| 細かいルールが多い | 銀行窓口、役所の事務 | 手順の抜け漏れが起きやすい |
| ミスが許されない | 経理、薬剤師、医療系 | 不注意特性と相性が最悪 |
| マルチタスク必須 | 総務、秘書、店舗運営 | 注意の切り替えが苦手 |
| 長時間の座り作業 | 一般事務、コールセンター | 多動性でじっとしていられない |
僕が17年いた工場は、まさに「同じ作業の繰り返し」と「ミスが許されない」の掛け合わせ。ADHDにとって最も苦手な環境の一つだったと今なら分かります。
ADHDに向いている仕事の特徴

逆に、ADHDの特性が活きる仕事にはこんな特徴があります。
| 特徴 | 具体的な仕事例 | 活きる理由 |
|---|---|---|
| 自分のペースで進められる | フリーランス、在宅ワーク | 過集中を活かせる |
| 創造性が求められる | デザイナー、ライター、エンジニア | 発想力が強み |
| 興味のある分野 | 好きなジャンルのクリエイティブ職 | 好きなことへの集中力は異常 |
| 変化がある | 企画職、イベント、営業 | 飽きにくく刺激が多い |
| 裁量権がある | 起業、フリーランス、個人事業 | 自分でルールを決められる |
共通しているのは「自分のペースで、興味のあることに没頭できる環境」。ADHDの過集中は、ハマった時のパフォーマンスが圧倒的なので、この特性を活かせる場所を選ぶのが重要ですね。
Web制作フリーランスとADHDの相性

良かったこと:過集中が武器になる
Web制作で「ADHDでよかった」と感じるのは、楽しいと思える作業にものすごく集中できること。
コーディングに没頭すると、朝から夜までご飯を抜いても平気なくらい集中できます。周りの声も聞こえなくなる。この過集中は、工場のライン作業では発動しなかったけど、Web制作では毎日のように発動する。
過集中は少し疲労感がある時に特に強く出て、疲れて仮眠した直後が一番強い。完全にコントロールできているとは言えないですが、自分のリズムは分かってきました。
困ること:思いつきで脱線する
ただ、Web制作でもADHDで困ることはあります。
作業中に「あ、これ調べたい」と思った瞬間、別の調べ物を始めてしまう。気づいたら本来の仕事が全く進んでいない…ということがよくあります。
色々なことに簡単に手を出せてしまうのもADHDの特性。興味の幅が広いのは良いことだけど、一つのタスクに集中し続けるのは今でも課題ですね。
フリーランスという働き方との相性
フリーランスはADHDに向いていると感じています。逆に言うと、サラリーマンが向いていなかったのかなぁと。
自分のペースで仕事ができること。リモートで人に邪魔されない環境を作れること。興味のある案件を選べること。これだけで、工場にいた時とはパフォーマンスが全く違います。
会社を辞めたら、すごく晴れ晴れと仕事ができるようになりました。環境を変えるだけで、こんなに変わるものかと驚いています。
ADHDの診断を受けるまで

昔から「自分は少し人と違う」と感じていました。でもそれが何なのか、名前がつくものだとは思っていませんでした。
きっかけは上司の一言。「人の話を遮るのをやめろ」。この言葉を受けて自分の行動パターンを調べ始めて、ADHDの特性に当てはまることが多いと気づきました。
診断を受けたのは退職の1年前。「自分がおかしいわけじゃなくて、脳の特性だったんだ」と分かった時、少し気持ちが楽になったのを覚えています。
診断を受けることで「自分の取扱説明書」ができたような感覚。苦手なことを無理に頑張るのではなく、得意なことを活かす方向に舵を切れるようになりましたね。
薬を飲んで克服しようともしました。確かに集中できるようになるのですが、ずっと低血糖のぼーっとした状態が続き、何をしてもテンションが上がらない状態に…。
薬を飲んでも完治するわけでもなく、飲んでいる間はADHDの症状が緩和する程度です。
そのためにずっと精神科に通って高い薬を飲み、嫌な仕事を続けるという選択肢はありませんでした。
環境を変えたほうが生きやすさを感じます。
ADHDで仕事に悩んでいる人へ

常に頭の中がいっぱいで、他の人の話を聞いても頭に入らない。集中しようとしたら遮られる。そんな苦労をしている方も多いと思います。僕もそうでした。
でも、仕事は世の中にたくさんあります。合わない仕事で消耗し続けるよりも、自分の特性に合った仕事を探す方がずっと建設的。スキルを磨いて独立するというのも一つの選択肢です。
僕は工場を辞めてWeb制作フリーランスになったら、晴れ晴れと仕事ができるようになりました。ADHDは「障害」と言われるけれど、環境次第では「個性」にもなる。そう実感しています。
まとめ

この記事の内容を振り返ります。
工場勤務でつらかったこと
- 忘れ物が多く同じミスを繰り返す
- 人の話を遮ってしまう
- 頭の中で常に別のことが流れている(脳内多動)
避けるべき仕事の特徴
- 同じ作業の繰り返し、細かいルール、ミス厳禁、マルチタスク必須
向いている仕事の特徴
- 自分のペースで進められる、創造性がある、裁量権がある
Web制作フリーランスとの相性
- 過集中が武器になる。リモートで自分のペースで働ける
- ただし脱線しやすいのは今でも課題
伝えたいこと
合わない環境で消耗し続けるより、自分の特性に合った仕事を探す方が建設的。ADHDは環境次第で「個性」になる。
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